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「開放花」(カイホウカ)と「閉鎖花」(ヘイサカ)を合わせ持つ |
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「開放花」とは、春に咲き、受粉により実を結ぶ花のこと。 |
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「閉鎖花」とは、蕾のまま実を結ぶ花のこと。 |
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スミレの花は、基本的には「虫媒花」であり、通常は「開放花」を咲かせるが、花期の後半(初夏)になると「閉鎖花」で、確実に多くのタネを残す。 |
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「虫媒花」とは、昆虫の助けにより受粉を行う花のこと。 |
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春に咲く開放花が実を結びタネを作るためには、虫の手助けが必要で、100%成功するとは限らない。 しかし閉鎖花は閉じた花の中で自ら受粉するので、確実にタネを残すことが出来る。 しかも虫の為に美しく開く花を用意する必要がないので低コストで済む。
より多く、確実にタネを残すシステムになっている。 |
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タネを遠くまで飛ばす |
実は細長く、熟すと上を向いて3つに裂けて広がり水平になる。
3つの棒状の中に、それぞれ5個~6個のタネが乗っていて、時間がたち乾燥すると棒が縮んでタネが弾き飛ばされるようになっている。 |
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タネにアリの好むエサをつけて、遠くまで運んでもらう。 |
タネにはアリの好むゼリー状の成分がついているので、アリが見つけると巣に運んで行く。 そして巣の中で必要な部分をかじり取ると、タネは巣の周囲に捨てられる。
巣の周囲はアリにより巣穴から運ばれた柔らかい土などもあり、発芽には最適な状態である事が多いという。 |
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タネの端に白い部分が付属しているのがアリの好むエライオソームという物質。
糖や脂肪酸などが豊富で、甘いゼリー菓子のようなものといえる。 |
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