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クサカゲロウの成虫はアブラムシが多くいる所にタマゴを産み付ける。
早々と孵化(フカ)したクサカゲロウの幼虫は、モリモリとアブラムシを食べまくる。
あまりにも大食で、大量のアブラムシもすぐに食べつくしてしまう。
するとエサをなくしたクサカゲロウは、息絶える。 |
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クサカゲロウの【卵】 (タマゴ) |
クサカゲロウのタマゴは、10~60個ほどを1箇所に産みつけられる。
タマゴの大きさは約1ミリほどでやや細長い楕円形をしている。
それぞれのタマゴが糸状の先につりさげされている。 |
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産卵場所は、葉の裏が多い。 |
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卵の状態でいる期間は、夏季で約4日間ほど。 |
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タマゴの大きさは約1ミリほどでやや細長い楕円形をしていて、一つ一つのタマゴが糸状の先につりさげされている。 |
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とても神秘的な外観で、古くは植物ではないかと考えられていた。 |
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品種により、一つ一つ産み付けられるものと、1塊で産みつけられるものがある。
塊の場合は、糸の先に複数のタマゴが集まって塊のようにぶら下がっている。 |
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ウドンゲ 〔優曇華〕 |
クサカゲロウのタマゴは、「ウドンゲ」と呼ばれている。
ウドンゲとは、仏教の説法の『優曇華の花』という伝説にある架空の花のことで、「3千年に1度花を咲かせる」といわれている。 |
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クサカゲロウの【幼虫】 |
クサカゲロウの幼虫は、アリジゴクをやや細長くしたような外観で、あまり美しいとは言えない。 |
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神秘的な卵と美しい成虫の姿がありながら、少し残念。 |
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幼虫でいる期間は約10日。 |
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背中にゴミを背負うタイプのクサカゲロウもいる。
敵を欺くカムフラージュであると言われているが、人間の目にはかえって目立ってしまう。 他の動物には効果があるのかは不明。 |
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幼虫のエサは、アブラムシ、カイガラムシ、キジラミ、ハダニなどで、人間にとっては有難い益虫。
本当に大食いで、終齢幼虫になる頃にはエサがなくなり、成虫になる前に死んでしまうものも多いと考えられる。 |
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幼虫時代に600匹のアブラムシを食べるといわれる。 |
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食欲旺盛で、アブラムシがいなくなると、カイガラムシやハダニなど何でも食べるようになる。
アリまで襲うこともあるという。 |
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農作物の害虫防除に利用している国もある。
(アメリカやニュージーランド) |
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クサカゲロウの【蛹】 (サナギ) |
3齢幼虫は、尻から糸を出して繭を作り、サナギになる。 |
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サナギでいる期間は約15日ほど。 |
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サナギから直接成虫が出るのではなく、サナギから出た後で脱皮して成虫となる。 |
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クサカゲロウの【成虫】 |
クサカゲロウの成虫は、華奢で繊細な美しい昆虫で、飛ぶ姿もひらひらとたよりなさそうに見える。
幼虫の頃は貪欲な肉食系であったのに、成虫になると主食が花粉やアブラムシが出す甘い蜜になる。 |
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一部、カイガラムシを食する成虫もいる。 |
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成虫でいる期間は約3ヵ月ほどで、年に何世代か繰り返す。 |
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成虫の大きさは約1~3センチ。
光沢のある金緑色の眼を持ち、体と翅は淡い青緑色してい。
レース模様の透き通った翅で、ひらひらと飛ぶ。
主に夜行性であるため人目にはふれにくいが、灯火に集まる習性がある。 |
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