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肥 料
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 肥料とは
植物の成長に必要なものは「光・水・養分」であるといわれている。
養分は土の中に含まれているが、より多くの花や実を望むのならば、肥料を加えることにより目的を達成することが出来る。
また、鉢植え栽培などで少量の土で植物を栽培していると、徐々に土の中の養分がなくなってしまうので、肥料を与える必要がある。
肥料と水
植物は、根から水分と共に、水に含まれた酸素や肥料などの養分を吸収する。
しかし、肥料が直接根に触れると、根を傷めてしまう。
水やりが重要なコンテナ栽培の場合は、水やりと肥料は密接な関係にある。
素焼きの鉢は、鉢の表面から水が蒸発する為、こまめに水やりを行う必要がある。
 → 水により、肥料も流れてしまうので、肥料切れになりやすい。
プラスチック製の鉢は、水分が蒸発しにくいので、水やりは控えめでよい。
 → 肥料も流れ出ていく事が少なくなるので、肥料過多になりやすい。
肥料を与え過ぎると「肥料やけ」をおこす
 肥料を与え過ぎると、根の水分が取られて、しおれてしまうことがあるので、与えすぎには注意する。
また肥料を与える時期や必要な肥料の量は、植物により異なるので注意する。
元肥などは、根に触れないように施す。
「主要な3要素」 と 「その他の16要素」
 植物に必要な栄養素には、特に必要とする主要な「3要素」と、生育に不可欠であるが、必要量が微量であるというマグネシウムなどの「16要素」がある。
 市販の肥料は、これらの要素を含み、組み合わせやバランスなどにより、多くの種類が販売されている。
肥料の3要素
 肥料成分の中でも、特に重要な【チッ素、リン酸、カリ】を「肥料の3要素」と呼んでいる。
肥料を与える時の基本は「3つともバランスよく与えること」であるが、それぞれの要素により効果の表れ方が異なるので、与える時期や植物により比率を変えて与えるのが効果的とされる。
肥料成分の表示には、N:P:Kの略号で10:10:10などと比率を表して表示されることが多い。
肥料の3要素
N 窒素  (ちっそ)
P リン酸  (りんさん)
K カリ  (ちっそ)
【窒素】 (N) チッソ
 「葉」・「茎」・「根」の生育をさかんにする。
「葉肥」とも言う。
園芸肥料として古くから使用されている「油かす」は、チッ素成分が多い。
チッ素が【不足すると】
成長が鈍り、葉が黄ばんだり、小さくなる。
やがて光合成ができなくなり、枯れてしまうこともある。
チッ素が【過多になると】
葉や茎が繁り過ぎる。
軟弱で折れやすく病気にかかりやすくなる。
開花も遅れるようになる。
【リン酸】 (P) リンサン
 「花」・「果実」の生育をさかんにする。
「花肥」「実肥」ともいう。
リン酸が【不足すると】
古い葉が暗い緑色になる。
開花・結実しにくくなる。
花や果実を育てる時には、リン酸肥料を多く与える。
【カリ】  (K) カリ
 「根」を丈夫にし、「株全体」の抵抗力を強める。
「根肥」ともいう。
病気に対する抵抗力を高め、耐寒性も強くする。
マメ科の植物にはカリ肥料が合うとされる。
 マメ科の生育に不可欠な根瘤菌は、カリ成分により働きがよくなるため。
カリ成分が多いものに草木灰がある。
肥料成分
「肥料の3要素」の他に【カルシウム、マグネシウム、硫黄】を加えた6要素を肥料成分とよんでいる。
微量要素
「6要素の肥料成分」の他に、植物の生育少しだけ必要不可欠な要素を「微量要素」という。
ほんの微量でよいが、ないと6要素の肥料成分を与えても正常に育たなくなるという。
通常、庭土や畑には微量要素が含まれているが、同一植物を植え続けた畑や酸性やアルカリ性の強い土では、欠乏することもある。
コンテナ栽培の場合は、水やりのたびに微量要素が流れ出てしまうので、長期間植え替えをしないと欠乏している恐れがある。
亜 鉛 (Zn)
タンパク質の合成や種子の形成を行い、成長速度に影響を与える。
欠乏すると、生育や細い根の発育不良をおこす。
塩 素 (Cl)
光合成の働きを助ける。
欠乏すると、葉の先端がしおれたり葉が黄色くなったりする。
鉄 (Fe)
葉の緑素の生成に関わる。
欠乏すると、若い葉の色が黄色や白色になってしまう。
銅 (Cu)
成長期に必須の要素で、葉の緑素形成に間接的に関わる。
欠乏すると、枝が枯れたり、葉が黄色くなったりする。
ホウ素 (B)
タンパク質の合成や細胞分裂、根の成長、開花、種子の形成に関わる。
欠乏すると、茎が枯れたり、根腐れをおこす。
マンガン (Mn)
光合成で二酸化炭素を固定するのに必要とする。
欠乏すると、生育不良、着花不良のほか、葉脈が黄色くなったりする。
モリブデン (Mo)
酸化酵素の役割をはたしたり、マメ科植物の根のチッ素を固定させたりする。
欠乏すると、柑橘類に黄色い斑点が現れたりする。
 肥料を施す時期
肥料を施す適期がある。(植物により異なる)
肥料を施す時期に関して、植物の成長サイクルに合わせた独特の言いまわしがある。
元肥 (モトゴエ)
植物を植え付ける時に、培養土に混ぜて土と一緒に使用するもの。
【時期】 → 植え付けの前
追肥 (オイゴエ)(ツイヒ)
元肥だけでは足りない時などに施す。
花をよく咲かせる為などに与える。
【時期】 → 元肥が消耗された頃。
       植物が成長している時期。
成長が鈍い時期や、休眠時期には、与えない。 → 消化不良になる。
やりすぎはダメ。 → 根が黒くなり、腐ったようになってましう。
お礼肥 (オレイゴエ)
花や実を楽しませてくれたお礼に肥料を与えるという意味。
【時期】 → 開花や結実の後。
寒肥 (カンゴエ)
【時期】 → 冬の休眠期。
庭木や花木などに施す。
芽出し肥 (メダシゴエ)
【時期】 → 新芽が出る前。
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 肥料の効き方による分類
緩効性肥料 かんこうせい ひりょう)
緩やかに効果が現れる。
長期間効く。

与え過ぎで傷めることがなく、施肥が簡単。
元肥・追肥の両方に使える。
発酵済みの有機質肥料や、多くの化成肥料がこのタイプの肥料。
即効性肥料 (そっこうせい ひりょう)
すぐに効果が現れる。
効果は持続しない。
ほとんどの液体肥料と、一部の化成肥料がこのタイプの肥料。
固形の化成肥料は、畑などの広い場所で施す時に便利である。
 肥料の種類
有機質肥料 (ゆうきしつひりょう)
天然肥料
 →植物や動物など、天然の素材から作られた肥料。
油かすや骨粉、鶏ふん、草木灰などがある。
 → 特に、油かすと骨粉は有効。
庭植え向きの肥料。
改良用土として扱われる堆肥も有機質肥料の一つ。
 → 堆肥には、有害物質の影響をやわらげる働きもある。
油かすは、ダイズやナタネなどの油分の多いタネから油を搾り取った残りかすのことで、土壌の中で分解されてから吸収される。
発酵分解しないと肥料効果がないので、効果が出るまでに時間がかかるが持続性がある。
有機質肥料のポイント
完全発酵済のものを用いる。
発酵中に植物に触れると、根グサレを起こしたりとダメージを受ける。
効力はゆっくりと効くので時間がかかる。
肥料成分が少ないので、与えすぎても害が少ない。
初心者にも失敗が少ない。
ただし、発酵分解の際に有害物質を発生するので、大量に施すと根を傷める原因になる。
有機質肥料の種類
油かす
大豆のしぼりかす。
チッ素が多い。 (葉を茂らす栄養素)
リン酸の多い骨粉などと混ぜて使うとよいとされる。
発酵油かす
油かすに骨・魚かす・米ぬかなどを加えて発酵させたもの。
元肥や追肥などに使われる。
骨粉
動物の骨を、焼くなどして粉砕したリン酸肥料。
 (花や実をつける栄養素が豊富)
油かすなどに混ぜて使うことが多い。
効果が出るのに1年以上かかるといわれている。
魚かす
魚を乾燥・粉砕したもので、チッ素の多い肥料。
カリ成分の多い草木灰などと混ぜて使う。
鶏ふん
鶏ふんを乾燥させたもの。
庭木・花木・生け垣の寒肥としてよく使用される。
花や実をつける栄養素と根を成長させる栄養素が豊富。
化成肥料 (かせいひりょう)
化学的に合成された無機質肥料。
化学肥料を混合して、3要素のうち2〜3種類を含むもの。
(チッ素・リン酸・カリ)
最近は、植物に合わせて専用のものも市販されている。
化成肥料のポイント
簡単に扱うことが出来る。
ニオイもなく、虫もつきにくい。
速効性のものと緩効性のものがある。
肥料成分が多い。
使用し過ぎると弊害がある。
液体肥料 (えきたいひりょう)
化成肥料の一種で、清潔で安全な液体タイプ。
そのまま使用するタイプと、薄めて使用するタイプのものがある。
肥料切れの植物への追肥として有効である。
最近は、植物に合わせて専用のものも市販されている。
化成肥料のポイント
ほとんどが速効性タイプの肥料。
効果期間が短い。
→ 約10日間。
化学肥料 (かがく ひりょう)
石油や鉱石を原料に化学合成され、成分をひとつだけ含むもの。
主に無機質肥料。
石灰質肥料 (せっかいしつ ひりょう)
石灰で土を中和させるのによく使用される。
また石灰(=カルシウム)が根を育て、堆肥を分解する。
スイートピー、カスミソウ、ホウレンソウ、エンドウなどは土に混ぜておく。
→これらの植物はアルカリ性土壌を好む。
自家製肥料 (じかせい ひりょう)
作り方は色々あるが、基本的には落ち葉や生ゴミなどが腐ったものが肥料となる。
作り方の一例
@ 落ち葉や生ゴミなどなどを一箇所に集めて、土をかけて、時々油かすや米ぬかなどを入れる。
A これを繰り返す。
B 月に一度、全体を混ぜあわせる。
C 2〜3ヵ月後には、熟成する。
油かすや米ぬかを入れるのは、発酵が促進する為。
肥料作りの為の容器なども市販されている。
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