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ボタン 〔牡丹〕
ボタン〔牡丹〕の花(写真) ボタン〔牡丹〕の花(写真) ボタン〔牡丹〕の花(写真)
ボタンの別名
〔富貴草〕
〔花王〕
〔二十日草〕
ボタンの特徴 ボタンの栽培 ボタンの写真 12月の花 黄色い花  小さな園芸館
 ボタン〔牡丹〕とは
 植物のボタン〔牡丹〕とは、ボタン科ボタン属の落葉性低木で、大輪で豪華な花が好まれ「百花の王」や「花王」といわれる名花。
 品種改良の歴史が長く、花色や容姿のバリエーションが豊富にある。
ボタンという名は種の名前だけではなく広くボタン属の総称として用いられることもある。
しかし日本では木本性の種の総称として用いられることが多く、同じボタン属でも多年草のシャクヤクなどは除外される。
名 前  ボタン 〔牡丹〕
別 名  カオウ 〔花王〕
 ハツカグサ 〔二十日草〕
 フウキソウ 〔富貴草〕
 フカミグサ 〔深見草〕
中国名  モウタン 〔牡丹〕
英 名  Peony (ピオニー)
類 別  ボタン科 [Paeoniaceae]
 ボタン属 [Paeonia]
学 名  Paeonia suffruticosa
性 質  落葉性 広葉樹 低木
原産地  中国 (北西部)
用 途  庭植え、 鉢植え、 生け花、 薬用
花言葉  「富貴」
開花期  4月 ~ 5月
 11月 ~ 12月 (冬にも咲く品種)
英名のPeonyはボタンとシャクヤクの呼び名で、両者を区別していない。
ボタンの野生種は5種類ほどしかないが、園芸品種は多数ある。
開花期は品種により異なる。
春春に開花する早咲きや遅咲きの他、冬に咲く品種もある。
ボタンとシャクヤク
 ボタンとシャクヤクはどちらもボタン科ボタン属の植物で、欧米では両者ともPeony(ピオニー)と呼んで区別していない。
 しかし中国と日本では全くの別物として扱われる習慣がある。
ボタンは木で、シャクヤクは草。
ボタンは枝分かれして横に広がるが、シャクヤクは枝分かれせずに茎がまっすくに伸びる。
「立てばシャクヤク、座ればボタン」
 花の美しさを美人にたとえ、シャクヤクはスラリとしてしているので立っている美人に、ボタンは低く横にはっているので座って落ち着いている美人になぞらえている。
古くからよまれる有名な句で、「歩く姿はユリの姿」と続くこともある。
ボタン〔牡丹〕の葉(写真) ボタン〔牡丹〕の茎(写真)
 ボタン〔牡丹〕の特徴
ボタンは分枝しながら横広がりに成長していく。
古木になると高さ3m、太さ15cmくらいにもなる。
ボタンは4月が最盛の成長期で新しい枝をぐんぐん伸ばし、頂点に花を咲かせる。
ボタン〔牡丹〕の花
ボタンは晩春から初夏にかけて、新しく伸びた枝先に直径10センチ~20センチにもなる大輪の花を咲かせる。
花が開き始めてから散るまで約1週間ほど。
ボタンには数多くの品種があり花色も様々であるが、基本的なボタンの特徴は、何枚もの花びらをヒラヒラさせた大輪の花。
ボタン〔牡丹〕の歴史
 ボタンは中国原産の落葉性小低木で、古くから根を薬草として利用されていた。
園芸栽培されるようになったのは隋の時代(6世紀頃)からであり、唐の時代には大流行したという歴史がある。
 日本には奈良時代に薬草として渡来し、観賞用に栽培されるのは平安時代以降のこと。
他の園芸植物と同様、園芸の盛んな江戸時代には多くの品種改良が行われたという。
ボタン〔牡丹〕の薬用利用
ボタンは花の観賞よりも薬用利用の歴史の方が長い。
薬剤として利用されるのは強い匂いをもつ根の皮で、「鎮痛、消炎、浄血」などの作用があるといわれる。
ボタン〔牡丹〕の分類
ボタンの品種改良には長い歴史があり、非常に多くの品種がある。 花型、花色など千差万別で、明確な品種分けは難しいは様々な方法で分類することがある。
【花びらの数】による分類
 一重、二重、八重、千重(せんえ、ちえ)、万重(ばんえ)、獅子咲き
【開花期】による分類
 春咲き、冬咲き、早咲き、晩咲き
冬咲きは「寒ボタン」とも呼ばれるボタンの品種で、通常は春と冬の2回開花する。
【花色】による分類
 紅色系、桃色系、白花系、紫色系、黄色系、黒色系、など。
あまりにも多くの花色があり、色の微妙な表現が難しい。
 名前の由来
ボタン 〔牡丹〕  - 和名
中国語の「牡丹」を日本語読みにしたもの。
中国名では「モウタン」と発音する。
ハツカグサ 〔二十日草〕  - 別名
古人の詩や和歌集などに、ボタンの花が「開花から散るまでに20日かかる」と詠われていたことによる。
実際は、花の命は1週間ほどしかない。
しかしボタン園などでは多くの花があるので20日と見立てるのもよいと考えられる。
モウタン 〔牡丹〕  - 中国名
「牡」 → 地際から出る株元の形を表す言葉。
「丹」 → 赤い色のこと。
品種にもよるが、芽の色が赤いのはシャクヤクによく見られる現象で、古くは中国でもボタンとシャクヤクを区別していなかったと考えられる。
古くはボタンを「木芍薬」とも呼ばれていたこともある。
ボタンの呼び名
 ボタンには多くの呼び名があるが、中国由来の名前が多い。
ボタンは中国にとって古くから特別な存在であり「百花之王」と形容され、それに似た威厳のある呼び名が多く存在する。
別名の「富貴草」や「花王」、和名の「牡丹」も中国語由来のもの。
古い時代の日本では「フカミグサ」〔深見草〕や「 ハツカグサ」〔二十日草〕と呼ばれていたこともあるが、現在ではほとんど使用されない。
ボタン〔牡丹〕の花(写真)
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