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カタツムリは、腹の裏全体が足のようになっていて、筋肉を収縮させて進んでいく。 →「腹足類」(フクソクルイ)と呼ばれている。
動きは遅いが、どこでも動きまわれる。 |
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地面、岩の上、細い茎、葉の上、栗のイガの上、など。
また、離れた葉の間も渡って行くことが出来る。 |
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粘液を出して歩くので、歩いた跡がそのまま筋となって残る。 |
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粘液は、潤滑液のような役割を果たすが、植物の上を歩いても筋となって残ってしまうので、農家や園芸家に嫌われる。 |
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カタツムリは「乾燥と寒さが苦手」 |
カタツムリは、ねばねばした液体で体の周囲を保護することにより、乾燥をふせいでいる。
さらに乾燥が進むと、殻の中に閉じこもり、入口に薄い膜を張って乾燥に対処する。
また、寒い時や越冬時にも同様に殻の中に閉じこもる。 |
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入口に作る膜には、穴が開いていて呼吸が出来るようになっている。 |
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カタツムリは「湿気を好む」 |
湿気が多い時は、カタツムリは元気よくはいまわる。 |
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梅雨の季節や雨上がりの時などは、よく動き回るので人に発見される機会も多い。 |
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しかし雨は苦手で、雨が触角の先にある目に当たると、触角を引っ込めて、じっとしている。 |
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カタツムリは「夜行性」 |
太陽が出て、湿度が低い昼間は、葉かげなどで休んでいる。
そして太陽がしずんでから活動を始め、日が昇るまで動き回る。 |
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夜を好むというよりも、湿気を好む性質から夜間に活動するものと考えられる。
梅雨時や湿気のある時は、昼間も活動している事がある。 |
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害虫としての駆除を考える時は、夜行性として認識した方が効率的ともいえる。 |
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カタツムリは「雌雄同体」 |
カタツムリは、体内にオスとメスの両方の器官を持っているため、オスとメスの区別がない。 |
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雌雄同体といえども、交尾には2個体が必要とされる。
しかし交尾をしないで、1個体で自家受精して卵を産むこともある。 |
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交尾の方法 |
カタツムリの2個体が向かい合ってピッタリ寄り添い、体の横にある生殖口(セイショクコウ)から、お互いに白い生殖器を長く伸ばし、互いに精子を交換し合う。 |
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交尾の時期 |
春~秋 |
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カタツムリの「産卵」 |
交尾の10日ほど後に産卵する。
頭から土の中にもぐり、殻まで隠れると、頭を下にしたまま土の中に産卵する。
5分~10分おきに1個ずつ生んでいき、全部で40個~50個ほど生む。 |
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もぐるのに2時間以上もかかり、産卵には10時間以上要する。 |
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産卵後数ヵ月で親貝は死亡するとされる。 |
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カタツムリの寿命は種類により異なるが、通常は1年半~4年くらい。 |
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カタツムリの卵は2~3ミリほどの球形で、真っ白い色をしていて、粘膜に包まれている。 |
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カタツムリの「赤ちゃん」 |
最初は真珠のように真っ白だった卵は徐々に薄茶色になり、10日~1ヵ月ほどで赤ちゃんが誕生する。
カタツムリの赤ちゃんは、小さいけれど、ほぼ親と同じ姿をしている。 |
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気温によって孵化(フカ)までの期間が異なる。 |
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卵に割れ目が入り、頭から出てくる。 |
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カタツムリの「冬越し」 |
落ち葉の下や土の中などにもぐりこみ、殻の中に入ると入口を膜でしっかり閉じて冬をやり過ごす。 |
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気温が下がると、入口の膜の数を2~3枚に増やしていく。 |
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春になると、活動を開始する。 |
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冬でも、気温が高い日に目を覚ますことがある。
膜が濡れてくると、殻から出てくる時が近い。 |
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カタツムリの「天敵」 |
カタツムリ捕食する天敵は多い。
主な天敵はマイマイカブリ、鳥類、オオカマキリやオバボタルなどがいる。 |
マイマイカブリ |
黒くて細長い昆虫で、カタツムリを見つけると殻の中に頭をつっこんで、食べてしまう。 |
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カタツムリ食する様が、頭からカタツムリをかぶっているように見えることから名づけられた。 |
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マイマイカブリは他の生き物も食する肉食。 |
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鳥 |
殻をこわして食べる。 |
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