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日当たりがよい場所ならば、放任していてもよく育つ栽培の楽な落葉樹。
古くから日本に植えられている馴染み深い果樹でもある。
病害虫にも強く、植えっぱなしでもよいが、果実収穫を目的とするならば適切な剪定が必要。 |
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正しい剪定をすると、実のつきがよくなる。 |
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隔年で、実の付き方に偏りがあるが、摘果することにより、毎年安定した果実の収穫が出来る。 |
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栽培場所 |
日向を好む。
やや粘質の用土を好む。 |
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植栽範囲は、東北 ~ 沖縄。 |
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鉢植えも可能であるが、小さく育てる方が難しく、一般的には地植えにされる。 |
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【甘柿】 |
気温が低い場所では渋みが残る傾向がある。 |
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一般に甘ガキは温暖な地域の方が栽培に適している。 |
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【渋柿】 |
耐寒性がやや強いので、東北地方でも栽培が可能。 |
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一般に(甘ガキよりも)渋柿の方が耐寒性強いものが多い。 |
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剪 定 |
強剪定は冬の落葉時期に行う。
弱剪定は夏に軽く行う。 |
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木の幹に、日がよく当てる方が実のつきがよいとされる。 |
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【10月下旬 ~ 2月】 … 落葉期 |
前年に実をつけた枝と、込み合った枝を剪定する。
芽の充実した枝は残すようにする。 |
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果実収穫する時に、実のついた細い枝ごと元から切り取るようにすると手間が省ける。 |
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【夏の剪定】 |
実のついていない徒長枝(とちょうし)と、込み合った枝を剪定する。 |
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1年枝の先端部にある2~3の芽が花芽になるので、花芽を切らないように注意する。 |
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冬の剪定により、枝が1ヵ所からまとまって出ているところは、枝を1~2本だけ残して整理する。 |
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実のなる枝 |
カキは、充実した1年枝の先端部にある2~3の芽が花芽になるので、果実のみのる枝を出すような剪定を心がける。 |
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徒長枝は20~30cmほどに切ると、実のなる短い枝が伸びてくる。 |
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充実した枝でないと実らないので、細い枝などは取り除く。 |
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摘 蕾 (てきらい) |
大きくて味のよい果実を得るためには、実の数を限定して養分を集中させる作業を行う。
それには早い時期のツボミ(蕾)の段階で、花のツボミを摘み取るようにする。 |
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目安として、1枝に1つ~2つの花芽を残す。 |
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強風などの原因により、収穫前に花や果実が落下することがあるため、少し多めに残してもよい。 |
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摘蕾の適期 |
【5月上旬】 |
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花芽と葉芽を見分ける |
同じ枝に花芽と葉芽が出来るので、両者をよく見極めて、花芽の数を限定させる。 |
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カキの花芽は枝の先端につく傾向がある。 |
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カキの花芽は葉芽よりも少し大きくふくらんでいる。 |
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人工授精 |
果実収穫が目的ならば、人工授粉を行うと確実に受粉させることが出来るので、実のつきがよくなる。 |
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受精の方法は、オバナ(雄花)の花粉をワタ(綿)などにつけて、メバナ(雌花)につけていく。 |
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メバナは(オバナよりも)ふくらみがあり、大きい。 |
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6月から7月頃に未熟な柿の実がヘタごとポトリと落ちるのは、受粉がうまくいかなったことが原因とも考えられる。 |
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受粉を確実にするために |
果実を多く実らせる為には、確実に受粉を行う必要がある。
そのためには、花粉を多く出す雄花を持つ品種を受粉用に植えるとよいとされる。 |
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花粉の多い品種 |
「禅寺丸」(ぜんじまる)
「西村早生」(にしむらわせ) |
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病害虫 |
カキノヘタムシガ(カキミガ)、カイガラムシ、イラガ、炭疽(タンソ)病、落葉病、など。 |
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カキノヘタムシガによる果実収穫の被害がよくみられる。
6月~8月頃に未熟な柿の実がヘタを残してポトリと落ちるのは、カキノヘタムシガによる虫害によるものと考えられる。 |
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被害がひどい時は、薬剤を散布布する。
または、夏頃からワラなどのコモを幹に巻き、春に取って焼却する。
→ コモに入り込んだムシが駆除できる。 |
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